自称文系ブログラマの春夏秋冬
自称文系プログラマとか名乗りつつ、全くそれらしい記事を書いていない……と嘆いている内に、今の会社に入って(要はIT業界にやってきて)1年くらいが経った。
というわけで、ちょっと意外だったことをまとめたりなんかして、この業界を志していたり、志していないけれど流転してやってきてしまった人宛に書いてみる。
そもそもプログラマになっていない
そもそも論として。
1年の間に色々あってプロジェクトをいくつか巡ったが、テスターはやったものの、、まだプログラマはしていない。
……というとやや悲観的だが、同期の中でも開発している人はちゃんといるので、別に必ず1年目はテスターというわけでもないし、私自身、今はテスターもしているが、それ以外のことが中心になっている。ただ、開発はしていない。
このあたりのことは、私自身の性格にも大分原因があって、「開発以外はやりたくない!」と強く主張していた人はだいたい開発になっている。
一方私はというと、「開発もしたいが、開発以外したくないわけでもない」とか言っていたら、1日中ドキュメントと睨めっこしたり、教育担当に回されたり、マクロの改修をさせられたり、その他なんか色々回ることになった、ただそれだけである。おそらくこの旅の途中に開発というのもあるのだろう。多分。
だが、だからといってこうした仕事の中にも専門知識や考え方が問われるものが意外と多いわけで、無駄な1年だったとは思っていない。ただ、開発はしていない。
文系って意外と多い
以前も理系の業界にいたが、文系出身の人が意外と多い。私のような文学部出は流石に少ないが、みんながみんな情報学部とかそういう専門学校出身でもない。文系プログラマという肩書きは意外と没個性だったようだ。
なんか問われるものが多い気がする
これはこの業界にやってくる前から気づいていたので驚いてはいないが、専門知識 + 業務知識が必要なので、聞いたこともないようなことを突然勉強するという、意外と面倒なスキルが必須だったりする。
加えて私の場合、特に今は対人の仕事もあったりするので、ビジネスメールの書き方だの、文章校正だの、なんかそこらへんについても問われている。しかしその中に、ITっぽさが全くないわけでもなく、仕様を理解しているかとか、そこらへんが暗に問われる場面もあったりする。
とはいえ、自分が書いたり確認したりする文章の量でいうと、営業だった前職を遙かに上回るし、文系らしさや思わぬ知識が活きてしまう場面もかなりある。
人間は自然言語という言語で動く。そして、特に私の周りの人間はだいたい日本語という言語を用いている。そういうわけで、例えばテスターというプログラムの動作を決めるテスト仕様書というソースコードなんかも日本語で書かれているのだが、このコーディング力が低いために、プログラムが正常に動作せず、テスト工程が止まってしまうさまを何度も見せられた。
なんかガリガリコードばかり書くイメージが正直私にもあったのだが、自然言語というやつ、侮れない。そしてコトバンクは偉大である。
他人ともよく話す
お世話になっている歯科医の先生に、「ITの仕事って1日中他人と話さないでしょう?」と言われた*1のだが、そんなことはない。
第一に私はまだOJTっぽいところから抜けられていないし、そうでなくても、ずーーーーっとひとりで仕事ができるようになるには、多分長い時間がかかる。ついでに言えば、会議だって結構ある。
だが救いがあるとすれば、相手もIT系だった場合、妙に飾った言葉で相手の揚げ足をとろうとしたり、冗長なばかりの言葉で相手に期待を持たせるだけ持たせて、挙げ句時間泥棒をかましたりする人はそう多くない。いや、前職の営業という世界が特殊だっただけなのかもしれないが。
そういうわけで。
「ふぇ!?」と思う場面もなくはないが、他の業界と全く違う異世界というわけでもないようである。普通に血が通った世界だし、普通に来客にはお茶を出すし、会話だって日本語かせいぜい英語なだけで、突然C言語で話し出したりしない。
おそらくもう何年か見ていくと、もっと異様なものが見えてしまうのではないかという予感はあるが、まあ、数あるお仕事のうちのひとつなんだなあ、というのが素直な感想である。
ただ、開発はしていない。